新日本速読研究会の速読トレーニング法は、私たち人間が持っていて、活用されていない潜在能力を顕在化させるものであり、その能力を活用することにより情報処理能力を高めて向上させることが出来るものです。

自動車で高速道路を時速100キロでしばらく走行した後、一般道路に入ると、景色が非常にゆっくり流れるように感じます。これは脳が高速走行のスピードに順応して、情報処理能力を高めた結果です。
このように脳は「可塑性(かそせい)」、つまり 周囲の環境に柔軟に適応できる性質を持っています。速読トレーニングは脳のこの性質を利用したものです。
トレーニングではまず文字を「読む」のではなく「見る」速度を上げる訓練を行います。画面に高速で文字を表示させ、読まずに眺める状態で「見る」能力を高めていきます。
こうして「見る」能力だけをアップさせると「理解」「記憶」「感性」といった読むことに関わる他の能力たちも、それに追いつこうと処理能力を高めます。その結果、それらの能力も次第に高速に慣れてきます。
ただし、この時点では「見る」速さに他の能力が完全には追いつきません。目に入っているが全部は理解できないという状態です。
こうして一定時間、高速状態での訓練を続けた後、今度は見る速さを中速まで落とします。すると、ある程度の速さに適応したほかの能力が「見る」能力に追いつき始めます。「見る」と「理解」「記憶」などの能力が結合し、見たものがわかる状態になるわけです。
この状態を訓練前と比較してみると、「読む」(つまり見て、理解する)速度が格段にアップしていることがわかります。個人差はありますが、ほとんどの人が3〜10倍以上に読書スピードがアップしています。

当研究会の速読トレーニング「ジョイント速読法」は、基本的には、画面を流れる文字を「見ている」だけです。
「ただ見てるだけでどうして速くなるの?」 と思われる方がほとんどでしょう。トレーニングでコンピューター画面に高速で流れる文字を繰り返し見ることで、まず脳を高速の情報処理に慣れさせ、同時に今までの一文字ずつではなく「複数文字を同時に見る」ことにも慣れさせます。どちらも脳の可塑性(かそせい・外部からの刺激に順応する性質)を利用しています。

眠っている能力を引き出すには、脳に情報と刺激のシャワーを浴びせることで、脳の可塑性を利用します。
脳は使えば使うほど、刺激を与えれば与えるほど可塑性が働き、脳内の情報ネットワークが広がって処理速度がどんどん速くなり記憶力や思考力など学習能力が飛躍的にアップします。しかも、年齢に関係なく伸びていきます。

速読とは ■ジョイント速読法 ■速読で期待できる効果